SXO・SEO

SXOとSEOの違いとは?SXOを意識する3つのメリットと注意点を解説!

SXO SEO 違い

メディアを上位表示させるために「SEO」の知識は欠かせませんが、それだけでは足りないことはご存知でしょうか?

実は、SEOよりもユーザーファーストを意識した考え方である「SXO」が存在します。
SXOは、当時、Googleの検索エンジンを担当していたマット・カッツ氏が2012年に公表したものです。

この記事では、SXOとSEO違いについて、SXOを意識するメリットと注意点を交えて解説します。

  • 「SXO」のことがわかる
  • 「SXO」と「SEO」の違いがわかる
  • メディアを上位表示させられるようになる

メディア運用に携わる人にとって、とくに意識しておきたい考え方が「SXO」です。
この記事で理解を深めていただき、ご自身が携わるメディアに活かしていきましょう。

【そもそも】SXOとは?特徴を解説!

SXO とは

SXOは、「Search Experience Optimization(検索体験最適化)」の略語です。
その意味は、検索によってユーザーの体験をより良くさせることを指しています。

ここでは、SXOの特徴について、以下の3つを解説します。

  1. ユーザーファーストを追求した考え方
  2. 明確な基準が存在しない
  3. 不変的な定義

①ユーザーファーストを追求した考え方

SXOは、Googleを利用するユーザーの利便性を最優先にした考え方です。

そもそもGoogleは、検索エンジンを運営するにあたって「ユーザーファースト」を理念として掲げています。
このユーザーファーストを実現させるためには、検索エンジン上のルールが必要であり、SXOはその根底の考え方です。

ユーザーファーストを実現させる具体的な方法として、Googleは、

  • 有益な情報の提供
  • 理解しやすい情報
  • 見やすい情報
  • 悩みや不安などの問題を解消できる情報

をユーザーに提供する必要があると提唱しています。

Googleの検索エンジン担当であるマット・カッツ氏が2012年に公表した動画でも、「SXO」のことが挙げられています。

これを踏まえれば、SXOは、Googleの理念を実現させるための考え方といえ、メディアに携わる上で最も根幹にあるものです。

出典:Google Search Centra
 l『Do you think that “Search Engine Optimization” should be renamed?

②明確な基準が存在しない

GoogleはSEOについてのある程度の基準を公表していますが、SXOは明確な基準は公表されていません。

SXOは、Googleの検索エンジン担当のマット・カッツ氏が動画で発言した考え方です。
ただ、Googleではそれ以外にSXOに関する明確な情報を公表している訳ではありません。

基本的にGoogleの理念である『Googleが掲げる10の事実』が根幹にあること以外は、具体的な対策は判明していないのが現状です。

そのため、まずはSXOやSEOを理解し、SEO対策をしていく中でSXOを意識するのが一般的な対策となっています。

③不変的な定義

SXOは、2012年にGoogleで公表されてはいますが、現在までにその考え方が変わったことはありません。
つまり、SXOはGoogleが検索エンジンを運営する際の”不変的な定義”としていることがわかります。

これは、Googleが検索エンジンのサービスを開始した以来、理念を変えていない点が根拠として考えられるでしょう。

Googleでは、サービス開始当初から「ユーザーファースト」を運営の方針として掲げています。
検索エンジンのルールである「アルゴリズム」は、何度もアップデートを繰り返してきましたが、根幹にあるユーザーファーストの考え方は今日まで続いています。

そのような意味でも、SXOは不変的な定義として捉えられ、今日まで続いてきました。

【一方で】SEOとは?特徴を解説!

SEO とは

一方、SEOは「Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)」の略ですが、ウェブコンテンツを上位表示させるための考え方です。

ここでは、SEOの特徴について、以下に3つ解説します。

  1. Googleの検索エンジンにあわせた考え方
  2. さまざまな施策が出されている
  3. アルゴリズムのアップデートでSEOが変わる

①Googleの検索エンジンにあわせた考え方

SEOはその名の通り、Googleの検索エンジンに対してウェブコンテンツを最適化させるための考え方です。

Googleでは、検索エンジンを運営するためにウェブコンテンツを巡回するための「クローラー」というロボットが存在しています。
このクローラーが「SEOにしたがったウェブコンテンツであるかどうか」を判断しています。

その結果、検索表示の順位が決まり、最適化されているコンテンツほど上位に表示されるのです。

このことからSEOは、Googleの検索エンジンにあわせた考え方といえるでしょう。

②さまざまな施策が出されている

明確な基準がないSXOに対して、SEOでは具体的にさまざまな施策が打ち出されています。

SEOは、Googleも『検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド』として具体的な内容を示しています。
このガイドをもとにさまざまな施策が出されており、またネットやSNSやでもさまざまな情報を確認することが可能です。

また、定期的に行われるアップデートによっても、どのように変わるのかが情報提供されています。
これらをもとにアップデート後のSEO対策が考えられ、具体的な施策が出されていきます。

このようにSEOにおける施策は、具体的にさまざまなものが出されており、ウェブ業界に携わる人たちの指標となっていることがわかるでしょう。

③アルゴリズムのアップデートでSEOが変わる

Googleは検索エンジンをトレンドにあわせたり、バグから守ったりするために、定期的にアップデートを行っています。
その上でSEOの考え方も最新化されていきます。

アップデートの歴史をたどれば、Googleは多くのアップデートを行い、検索エンジンを最適化していきました。
これにともなって、SEOにおける具体的な施策も変わっていき、現在に至ります。

例えば、2017年に行われたアップデートでは、健康に関するコンテンツが権威性や専門性の高いものでない限り、上位表示されなくなりました。
これは、SEO上でも「YMYL」や「EAT」という対策につながっています。

このようにGoogleのアップデートが行われれば、SEOも変わっており、時代によって対応していかなければなりません。

SXOとSEOの3つの違いとは?【初心者は必見】

SXO SEO 違い

では、SXOとSEOの違いはどのような点にあるのでしょうか?

ここでは、SXOとSEOの違いについて、以下の3つを解説します。

  1. ユーザーか、検索エンジンか
  2. 抽象的か、具体的か
  3. 不変的か、可変的か

①ユーザーか、検索エンジンか

SXOとSEOの明確な違いに「対象としているもの」が挙げられます。
具体的には、ユーザーに対してか、検索エンジンに対してかの違いです。

SXOでは、最適化していく対象を「ユーザー」とした考え方です。
そのため、あくまでもユーザーのニーズにあったコンテンツを追求していきます。

一方、SEOは最適化していく対象を「検索エンジン」としています。
そのため、検索エンジンのアルゴリズムにしたがった施策が求められるのです。

ただ、SXOもSEOも根本にある考え方は、Googleの理念です。
ユーザーファーストを追求しなければいけない点で、結果的に大きな差はないともいえるでしょう。

②抽象的か、具体的か

SXOとSEOでは、一般に公表されている情報量に大きな差があります。
その差があることから、抽象的な考え方なのか、具体的な考え方なのかといった違いが生まれています。

SXOは、マット・カッツ氏が提唱した動画以上に明確に出した情報がありません。
基本的には、Googleの理念である『Googleが掲げる10の事実』がもとであること以外はあまり具体的な施策も存在していないのが現状です。

一方、SEOは、Googleが『検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド』という形で情報を提供しています。
ウェブ業界に携わる者は、このガイドを大元としてさまざまな施策を打ち出しています。

このようにSXOとSEOの違いには、抽象的な考え方か、具体的な考え方かといった点もあるといえるでしょう。

③不変的か、可変的か

SXOとSEOでは、その定義が不変的か、可変的かという違いもあります。

SXOは、Googleの検索エンジンサービスが始まった頃から存在する考え方です。
あまり明言こそされていませんが、現在までの根本的な考え方とされています。

一方、SEOは、Googleの検索エンジンがアップデートされる度に、具体的な施策などが変わっています。

このようにSXOとSEOでは、その定義が不変的か、可変的かの違いがあることがわかります。

【参考】「Googleが掲げる10の事実」からみたSXOとは?

Googleが掲げる10の事実 SXO

Googleは、理念として『Googleが掲げる10の事実』を公表しています。
これは、Googleが検索エンジンを運営する上で指針としている理念です。

ここでは、『Googleが掲げる10の事実』からみたSXOについて、紐解きながら解説していきましょう。

「Googleが掲げる10の事実」とは?

そもそも『Googleが掲げる10の事実』とは、Google社が経営理念に通じるものとして公表しているものです。

全部で10項目の理念が掲げられており、Google社の社員はこの理念にしたがい、日々、活動しています。
それぞれの内容は、以下のとおりです。

1.ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
2.1つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。
3.遅いより速いほうがいい。
4.ウェブ上の民主主義は機能する。
5.情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。
6.悪事を働かなくてもお金は稼げる。
7.世の中にはまだまだ情報があふれている。
8.情報のニーズはすべての国境を越える。
9.スーツがなくても真剣に仕事はできる。
10.「すばらしい」では足りない。

出典:Google『Google が掲げる 10 の事実』(項目のみ引用)

検索エンジンについても、この理念が反映されており、ウェブコンテンツを取扱う上では欠かせない考え方となっています。

【結論】SXOはSEOの上位概念

『Googleが掲げる10の事実』の1つ目には、以下のように記されています。

1.ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
Google は、当初からユーザーの利便性を第一に考えています。新しいウェブブラウザを開発するときも、トップページの外観に手を加えるときも、Google 内部の目標や収益ではなく、ユーザーを最も重視してきました。

出典:Google『Google が掲げる 10 の事実

SXOは、これをもとに考えられた考え方といわれています。
そのため、SXOは”Google社の理念”レベルの考え方ともいえ、検索エンジンのルールであるSEOよりも上位の概念であると考えることが可能です。

そのように考えれば、SXOを追求することによって、必然的にSEOの目的も満たされるといえるでしょう。

SXOを実現した時の3つのメリットとは?

SXO メリット

では、SXOを実現すれば私たちにどのようなメリットがあるのでしょうか?
とくに、ウェブコンテンツに携わる人たちにとっては、気になるところでしょう。

ここからは、SXOを実現した時のメリットについて、以下の3つを解説します。

  1. 集客数の増加
  2. 収益の増加
  3. 満足度の増加

①集客数の増加

SXOを実現することができれば、必然的にGoogleの検索エンジン上で上位に表示することが可能です。
その上でユーザーに見られる機会が増え、メディアへの集客数の増加につながります。

メディアの集客ができれば、以下のようなメリットがあるでしょう。

  • メディアの評価が上がり、上位表示されやすくなる
  • 商品やサービスが売れるようになる
  • 個人の知名度が上がる

ウェブライターやブロガーであれば、目指したいところではあります。

そのような意味でも、SXOを実現するメリットは大きいでしょう。

②収益の増加

SXOを実現すれば集客が増加するため、メディア内の商品やサービスが売れる可能性が高まります。

メディアは育っていけばいくほど、集客する能力が高まり、広告媒体として機能します。
広告が自社メディアでまかなえるため、広告費用を節約することも可能です。

また、アフィリエイトやGoogleアドセンスなどの他社商品の広告にも利用できます。
他社から広告費用をいただく形で、収益を増加させることも検討できるでしょう。

SXOの実現は、メディアでの収益を増加させる点で大きな価値となります。

③満足度の増加

SXOはあなたのメリットだけでなく、ユーザー(読者)にとってもメリットがあります。
それは、悩みや不安を解決し、満足度を高めることが可能なことです。

そもそも、SXOはユーザーの満足度を基準とした考え方です。
「SXOの実現=ユーザーの満足度の増加」は必然的ではありますが、増加することによって以下のようなメリットが挙げられます。

  • メディア内の滞在率の増加
    →信頼できるメディアと思われるため
  • SNSや口コミによる拡散効果
    →悩みや不安の解消が発信元となるため
  • SEO上の評価の上昇
    →メディアのユーザーが増えるため

メディアの「リピーター」が増える意味でも、SXOの実現はメディアのメリットといえるでしょう。

【永久保存】SXOを実現するための5つの対策とは?

SXO 実現 対策

では、SXOを実現するための対策とはどのようなものでしょうか?

最も大きな対策としては、ユーザーの悩み・不安を解消させるメディアづくりです。
作成するコンテンツも、サイトのデザインも、提供する情報も、ユーザーを中心に考えるのがSXOの実現につながります。

ここでは、SXOを実現するための5つの対策について、解説します。

  1. ユーザーニーズの追求
  2. 「EEAT」の実現
  3. モバイルフレンドリーの最適
  4. ページ表示速度の向上
  5. セキュリティ対策の強化

①ユーザーニーズの追求

ユーザーニーズの追求は、SXOを実現する上では欠かせないポイントです。

ユーザーは、悩みや不安があるからこそ、Googleの検索エンジンでキーワードを入力し、検索します。
その入力されたキーワードは「ユーザーのニーズ」といえ、この解消こそが最優先で考えなければならないことです。

例えば、「ライティング 勉強法」と検索する場合、ニーズは「ライティングの勉強の方法を知りたい」ということになります。
「ライティングの稼ぎ方」や「ライティングのおすすめツール」を紹介しても、ユーザーのニーズは満たされません。

ユーザーのことを追求していくことこそが、真のSXOの実現といえるでしょう。

②「EEAT」の実現

Googleのアルゴリズムには、「EEAT」という考え方があります。

EEATは、コンテンツの作成に関するGoogleの『General Guidelines』(検索品質評価ガイドライン)に掲げられた検索表示の1つの基準です。
具体的には、以下の4項目を踏まえて、コンテンツ作成をしなければなりません。

  • 「Experience」:経験
  • 「Expertise」;専門性
  • 「Authoritativeness」:権威性
  • 「Trustworthiness」:信頼性

Google社は上記の4項目を踏まえて、検索順位の判定を行っていると公言しています。
これらの項目は、ユーザーの信頼感や安心感を満たし、ニーズの解消を促す要素となるためです。

このようなことから、SXOの実現にはEEATを考慮したコンテンツ作成が求められます。

③モバイルフレンドリーの最適化

最近では、何かの悩みや不安があって検索する場合、パソコンよりもスマートフォンが使われるようになりました。
これはSXOの観点からしても、とても大切なポイントとなります。

具体的には、パソコン画面で表示されて見やすく、わかりやすいページであっても、スマホに対応していければ評価が下がるということです。
いわゆる「モバイルフレンドリー」といわれ、スマートフォンの画面でも見やすく、わかりやすいページを作らなければなりません。

文字の大きや画像の大きさ、またデザインなども配慮したメディアが求められます。

④ページ表示速度の向上

ページの表示速度も、SXOに関わる大切なポイントです、
SXOを実現させるためには、ページ表示速度の向上を意識しましょう。

例えば、ページ表示速度の遅いメディアの場合、ユーザーは悩み・不安をすぐに解消できません。
一方、表示速度が速いページであれば、ユーザーはすぐに情報を確認できます。

このようにユーザーの使い勝手の観点からすれば、ページの表示速度は大切です。
容量の重い画像や動画、またデザインやコードなどを最適化させる必要があります。

⑤セキュリティ対策の強化

もし、メディアのセキュリティ対策が弱かった場合、情報漏えいやウイルス感染などの危険なメディアになる可能性があります。
ユーザーにとっても危険なメディアになるため、セキュリティ対策の強化は欠かせません。

今や、ネット上ではさまざまなページでウイルスが潜んでいます。
もしウイルスが潜んでいるメディアにアクセスした場合、感染した上で個人情報を抜き取られたり、パソコン・スマートフォンが壊れたりする危険性があります。

これはユーザーにとってはデメリットと言わざるを得ません。

このような点でSXOを実現するためには、自身のメディアのセキュリティ対策も強化しましょう。

SXOを追求する際の2つの注意点とは?【初心者要注意】

ただ、SXOを追究するあまり陥ってしまう落とし穴があります。

ここでは、SXOを追究する際の注意点について、解説します。
ここで解説する注意点は、以下の2つです。

  1. SEOを軽視する
  2. 答えを求め過ぎてしまう

①SEOを軽視する

SXOはSEOの上位にある考え方ですが、軽視しないようにしましょう。

確かに、Googleの理念からすれば、SXOを追求すれば結果的に上位表示は狙えます。
ただ、SEOは検索エンジンに適したルールともいえ、SEOのルールの上にSXOという考え方があるのです。

そのため、SEOのルールを守った上で、SXOを意識しましょう。

②答えを求め過ぎてしまう

ユーザーニーズの追求は、SXOにとって意識すべきことです。
ただ、あまりにも答えを求めすぎてしまっても意味がありません。

確かに、ユーザーニーズを追求し、ニーズに合ったコンテンツを作れば、SXOの実現に近づけることでしょう。
しかし、ユーザーニーズには答えが存在せず、設定するターゲットやペルソナによって異なります。

そのように考えれば、あまりにも答えを追究することは、結果的にユーザーに寄り添った考え方とはいえません。

そのため、ターゲット・ペルソナをもとに、あくまでもユーザーニーズを”推測”して、コンテンツを作るようにしましょう。

SXOを意識して、ユーザーファーストなライティングを!

SXO ライティング まとめ

この記事では、SXOとSEO違いについて、SXOを意識するメリットと注意点を交えて解説しました。

この記事のまとめは以下のとおりです。

  • SXOは、ユーザーファーストを意識した考え方
  • SXOとSEOの違いは、以下のとおり
    ・対象
    ・抽象・具体
    ・不変・可変
  • SXOは、SEOの上位概念
  • SXOの実現は、「ユーザーの追求」がマスト

SXOは、根本的な考え方ではありますが、しっかりと理解してライティングに活かすまでには途方も無い時間や経験、知識・スキルが必要です。
ただ、マスターできれば、さまざまなユーザーの悩み・不安を解消できるようになります。

ライターとして、ウェブマーケターとして、何段階も上の次元に立てるようになりますので、ぜひ、SXOを意識してライティングを

ABOUT ME
結井 杏祐
ロゴスキ代表。2021年に副業ライターとして活動をはじめ、2023年に独立。現在は、SEOメディアの運用やコンサル、また講師業やほか企業さまの採用担当として活動をしている。クライアントとユーザーの双方がWin-Winになれるようなコンテンツを作成し、CVにつながるSEOメディアを数多く手掛ける。ユーザーの体験に焦点をあてた「SXOライティング」を広めるために、さまざまな事業を展開する。